AKB48選抜総選挙が終わったが、そのあり方について色々議論がある。そんなに大げさに報じる必要があったのか、ということと、CDを買わせて投票させる「AKB商法」の善し悪しについてである。スケプティクスに考えてみようと思う。
話題になった者勝ち
はっきりいって、芸能界なんて人気という「無体財産」を前提とした”虚業”なのだから、原理原則も倫理もあってなきがごときだ。
話題になった者勝ちである。
「もっとほかのことを報じるべき」というメディアとしてのあり方を問う声に見識はあると思うが、まあ、仕掛ける側としてはしてやったりだろう。
それはともかく、選挙結果が出る1日前、「東京スポーツ」(6月6日付)では、面白い記事が出ていた。オカルト側からの順位予想である。
オカルト評論家の山口敏太郎氏の、「AKBには数々の郡市伝説があります。その都市伝説やジンクスを駆使すると意外な優勝候補が浮かび上がってくるのです」とのコメントが出ている。
「名前に『彩』という文字が入るメンバーは不幸になると言われており、けがや脱退で8人のメンバーが不幸になっている。よって彩という文字が入るメンバーの上位入賞はない」と山口氏。結果は、すでに出ている。これだけ見事にはずすのも、ある意味「偉業」である。
トップ10入りの可能性がある梅田彩佳やNMB48の山本彩などが消えるのか。また、「ユニットの呪い」もある。これはAKB内ユニットに参加していると優勝できないというものだ。
「この法則を使うと大島優子さん、渡辺麻友さんや相木由紀さんという有力候補が消えるんです」(山口氏)さらに、速報で1位になったメンバーは優勝できないというジンクスがあるという。山口氏は「過去3回的中している。ゆえに大島の優勝をあえて外す予想ができる。そこでがぜん浮上してくるのが、篠田麻里子さんです」と1位を予想した。
根拠の話なら言った者勝ち
しかし、別に山口敏太郎氏は何も責任はとらない。
逆に、この記事で東スポから談話料をいただくだけである。
「都市伝説」とやらを作ったのではなく紹介しただけだから。
でも、日本で一番発行部数の多い夕刊紙に喧伝していることにかわりはないのだが……。
科学的・合理的立場の発言の重さに比べて、オカルト側がいかに気楽かがわかる。
ま、疑似科学やオカルトのたぐいなんてそんなもんなんですよ。全部思いつきや遊び。
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