フコイダンの書籍が出るそうです

海藻
フコイダンと吉田年宏医師についてはこれまでにも記事にしたことがありましたが、今回またとりあげることになりました。フコイダンの書籍を上梓されると伺ったからです。吉田年宏医師は、通常の診察と治療を行い、「がん治療は生易しいものではない」として、通常治療から逃げて健康食品に頼ることに反対していますが、であればなおさら、どうしてフコイダンなのか、ということが気になります。

大阪に、吉田年宏さんという医師がいます。

このブログの読者なら、吉田さんの名前をご存じの方も
ずいぶんおられるでしょう。

フコイダンを治療に使えないかと
8年にわたって毎週週末、東京や大阪で無料相談会を開いて
希望者に対してはフコイダンを治療に試している医師です。

吉田年宏さんの発行するメルマガに、
こう書いてありました。

>今年の締めくくりに、いや、8年間の集大成として12月21日に
>幻冬舎から書籍を発刊します。

この世界で仕事をしている人はご存じと思いますが、
幻冬舎という出版社は、
通常持ち込み原稿を受け付けていません。

編集者が独自に発掘するか、
もしくは別のルートから話があった時に
企画として取り上げられます。

同社がどういう動機や狙いで、
吉田年宏さんの活動を出版することにしたのでしょうか。
その意味でもこの書籍、興味深く拝見したいと思います。

読まないうちから決めつけることは出来ませんが
民間療法についてですから、おそらくは、何らかの留保や疑問点を
指摘せざるを得ないと思います。

ただ、だからこの医師は絶対に信用できない、
というような見解を軽率に述べることは慎もうと思います

○○が気に入らないから、こいつの一切の発言は信用ならない
などとする天羽優子ブログのような非合理主義に陥ることなく、
是々非々で、医師としての総合的な評価や尊厳はきちんと守る
礼儀と見識だけは、まともな社会人として持っていたいと思うからです。

また、筆者ごときでも、自分の見解を発表する
書籍や雑誌の場を確保することは不可能ではありませんが、
「しなやか」と称して夕刊紙でピント外れのあてこすりを
書くような、タレント文化人のようなやり方もとりたくありません。

批判を書く時は、正々堂々と名指しと引用をします。
自分の文章に責任を持つと言うことは、そういうこと。
それができないのなら、不特定多数の読者に対して
お金を取る文章を書く資格などありません。

筆者は、この方が相談会を始められたばかりの頃から知っています。

家族のことを相談したこともあります。

と、書くと、この時点で気の早い自称「否定派・懐疑派」には
「お前はフコイダン業者の回し者になったのか」と
書かれる者の迷惑も顧みず、いい気になって
書き飛ばす人が「必ず」いる(断言してもいい!)のですが、

筆者はこの医師からフコイダンはおろか、
他の健康食品も一切買っていません。

業者の斡旋も、こんにちに至るまで
されたことはなく、そもそもそのときも相談は、
通常の治療の相談で、フコイダンを使えと
いう話ではありませんでした。

つまり、この医師には、筆者が東京在住なのに
1円も使わず、本当に無料で相談に乗ってもらいました。

わざわざ筆者の自宅に電話をかけてもらったこともあります。
(8年前と今とは事情が違うので、今同じことをしてもらえる
ことはないと思います。念のため)

と、書くと、この時点で気の早い自称「否定派・懐疑派」には
「お前は書き屋だから取材と称して話が聞けたのだろう」と
書かれる者の迷惑も顧みず、いい気になって
書き飛ばす人が「必ず」いる(断言してもいい!)のですが、

吉田年宏さんは、筆者の職業を知りません。
少なくとも、その時点ではご存じなかったはずです。

一部の学者や科学ライターによると、
こういう(フコイダンに興味があるような)医師は
ナンチャッテ医師なのだそうですが、
筆者はそのような紋切り型の評価はしていません。

たしかに、「医師」と称しながら
「仕事場」には医療用具がひとつもなく、
病院特有の臭いも一切せず、健康食品だけを
勧める「診察」をする人はいますが、
この方が開業されている大阪の吉田医院は、
ごく普通の病院で、吉田年宏さんは医師として
ごく普通に診察をされており、そこにフコイダンを
持ち込んでいるわけではありません。

フコイダン療法というページが医院の公式サイトに
あるのは事実ですが、一方では、それと関係なく
地域医療の仕事に汗を流している面も筆者は知っています。

事実上のバイブル本を書いて、
健康食品のサイトを開設している著名な某医師とは
根本的に違います。

何を言いたいのかというと、
興味のある人に対しては
ネットのごく一面的な情報だけで判断するのではなく
きちんと実物をありのまま調べてご覧なさい、ということです。

私は、フコイダンを使った、というだけで全否定する気はありません。

ただし、やはりエビデンスがないものはないとしかいいようがありません。

通常医療を大切にしている医師が、フコイダンを、どのような根拠と
どのような価値観で使うのか、それを、その書籍を通して知りたいと思っています。

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